『3反の田んぼをただで貰うことになった』という話をききました。
『うちも後継者がいないので、いらない!と言ったけど、どうしてもと言われて』だとか
お墓と農地だけが綾部にある都会暮らしの綾部出身者にとっては
農地はお荷物でしかないのです。所有者というだけで
田んぼならば耕作してくれる人を捜さなければいけませんし、
水路掃除やため池の管理などの賦役や費用の負担があります。
固定資産税も払わなくてはなりません。
近頃では農地まして田んぼを欲しい人は、ほとんどいません。
市街地に近かったり、ほかのことに転用可能な土地であれば売れますが、
山間部の農地を欲しがる人はいません。
綾部に帰る気がないのならば、貰ってもらう方が得策ということらしいです。
登記料は貰う方がもたれるそうですが、
先祖伝来の土地を他人にただで譲渡する時代になったのだと驚きました。
今年も苗代作りの時季になりました。
土と籾種を入れたトレイ(一枚が2キロほどの重さです)を田んぼに並べていきます。
2列で50枚並べ終わったらビニールのトンネルをかけます。
重いものを田んぼの中を持って歩いたり、
トンネルかけは腰を曲げる作業の連続なので苗代作りを止める人が続出です。
30年前は白いトンネルがあちこちに見られ、初夏の風物詩でしたが
今では我家とあと1軒だけになってしまいました。
納得の米つくりには苗つくりからと毎年苗代をしますが
いつまで我家もできるかわかりません。
田んぼのあぜ道で山ウドを採ってきました。
芯は湯葉と炊き合わせました。
皮はキンピラにしました。